脳に悪い七つの習慣

脳に悪い七つの習慣_a0002763_18395367.jpg『脳に悪い7つの習慣』
・著者:林 成之
・2009年9月30日 第1刷発行
・発行所:幻冬舎

著者の林先生は、脳神経外科医として、長年にわたって脳の研究をしたり、救急救命医療の最前線で瀕死の状態の方の命を救う仕事に携わってこられました。
この本は、その研究や臨床、あるいはご自身の経験をもとに書かれた、非常に含蓄のある内容です。

脳に悪い習慣は、次の七つです。

1.「興味がない」と物事を避けることが多い
2.「嫌だ」「疲れた」とグチを言う
3.言われたことをコツコツやる
4.常に効率を考えている
5.やりたくないのに、我慢して勉強する
6.スポーツや絵などの趣味がない
7.めったに人をほめない
この中には、常識で考えると「えっ?なぜ?」と思われることもあるのではないでしょうか?
なぜ脳の力を発揮させる上でこれらの習慣がよくないのか、脳の構造や仕組みから、とてもわかりやすく説明されています。
読んで、私も大いに納得をしました。
ただ、実践できているかどうかは、かなり怪しいですが・・・(笑)

それはさておき、あとがきに書かれていた内容に、特に感銘を受けましたので、ご紹介いたします。

では、脳が本来求めている生き方とは何か。
それは、「違いを認めて、共に生きる」ことです。
脳は、「生きたい」「知りたい」「仲間になりたい」という本能に根ざして存在しています。自分とは違う人を拒絶すること、自分さえよければいいのだと思うことを、脳は本質的には認めていないのです。
昨今の格差拡大社会を見ていると、脳が望まない方向へと世のなかが向かってしまっている気がしてなりません。いまこそ社会全体、そしてみんなの共通の幸せとは何かを、広い意味で考えていかなければならないタイミングであると思います。
これが、医療の最前線で脳を研究し続けてきた先生の結論です。
脳が求める生き方、つまり人間が求める生き方、そして今いちばん必要とされている生き方とは「調和」なのです。

私の師匠が何よりも強調し、大切にするのが「調和」です。
自然との調和、宇宙との調和、心と身体の調和、痛みや不調や病気との調和、人と人との調和・・・
それを会得せずして、人を治したり、癒したりすることは絶対にできないと説きます。

また、武道が目指すのも「調和」です。
特に私のバックボーンとなっている合気道は、調和を大命題としています。
<参考>合気道は和の武道

武人に限らず、古来、日本はこの「調和」ということを何よりも大切にしてきたと思います。
戦後の急激な経済成長、欧米化、競争社会の台頭に伴って、だんだんそれが忘れられてきた・・・
私たちは、いま本当に古に学ばねばならないと思います。

それはさておき、この本を何度も読んで、自分の習慣を見直そうと思います。
すべての方に、お勧めできる本です。


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脳に悪い七つの習慣_a0002763_12192376.jpg心身楽々堂 院長が、健康に関する真摯な思いや、お役に立つ情報を執筆中!
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by hotshark | 2009-11-13 18:02 | 本について
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