古伝空手の発想 身体で感じ、「身体脳」で生きる

古伝空手の発想 身体で感じ、「身体脳」で生きる_a0002763_4334058.jpg『古伝空手の発想 身体で感じ、「身体脳」で生きる』
・著者:小林信也/宇城憲治(監修)
・2005年11月20日 第1刷発行
・発行所:光文社



監修者の宇城憲治さんは、沖縄古伝空手心道流の師範である。
著者の小林信也さんは作家・スポーツライターであるが、あることがきっかけで40代半ばにして宇城師範に入門を許可され、空手の稽古にはげんでおられる。
この著書は、その過程でご覧になったり、体得された、武道としての古伝空手のすごさ、奥深さ、またスポーツとはまったく異なる身体の使い方を著したものである。
宇城師範ご自身も数冊著書を出しておられるが、併せて読むと、“身体脳”なるものがどのようなものか、“身体脳で生きる”とはどういういことなのか、それがなぜ大切なのか、少し理解できると思う。

ただし、宇城師範も小林さんも重ねて警告しておられるが、文字を読んで得られる情報は、あくまでも文字情報である。
本当に理解するためには、実際に自分で体験してみる以外にないし、身体脳で生きることを実践するには、かなりの修行を必要とすると思う。
だから、本当に理解してみたい方は、宇城師範が主催されている体験会に参加したり、きちんとした師範がおられる道場の門を叩いてみるべきであろう。

それにしても、武道は日本が世界に誇るべきたいへん重要な文化財であることを、痛感する。
また、それが忘れ去られ、それに伴って日本が荒廃していくことを実感せずにはいられない。
しかし、嘆いていたところで何も始まらない。
僕自身も、たいへん微力ながら武道を伝承していく立場にあることを改めて自覚し、日々の精進を心がけたいと思う。

<参考>これまでに読んだ宇城師範の著書
『武道の心で日常を生きる』
『頭脳から身体脳へ』
by hotshark | 2006-01-04 04:47 | 本について
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