臍下丹田

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臍下丹田を据える方法 居合道・10月30日稽古

武道に限らず、日常生活においても、臍下丹田は非常に重要であると思う。
以下、西野皓三先生の著書、「生きるパワー 西野流呼吸法」p.96より抜粋させていただく。

○小腸は小さな頭脳
「知」の歴史が腔腸動物ヒドラからはじまったことを示す一例が、人間の身体の中に残っています。消化器系、特に腸のあたりはリトル・ブレインと呼ばれるほどで、神経細胞が無数にあるのです。この神経節が集まり、脊髄ができ、その先端が脳となったと考えられています。
脳というと、普通は真理を探究する働きのために生まれたと思っています。しかし、生物学的にみると、脳というのは、個体を維持していくための、自然がつくり上げた最高の電気システムなのです。

<中略>

○「丹田」とは小腸を中心とした下腹部
古来から「丹田」が大切だと言われています。辞書をひもとくと、丹田は「へその少し下のところで、下腹の内部にあり、気が集まるとされているところ」と書かれています。ここでいう「気」とは「勇気」のことであり、「やる気」「意欲」のことをあらわします。
つまり、丹田に気があふれていると、勇気が湧いてきて、やる気が起こり、意欲も出てくるというのです。これを西野流の観点から説明すると、下腹部に生命エネルギーが充足し、腸管内臓系が活性化すると、“求める衝動(こころ)”が生じるということになります。

<中略>

○“身体知”としての丹田
歴史的経験としての丹田の発見は、小腸の臓器的重要さを指摘するだけにとどまらず、人間が実社会、実生活で生きていくうえでの知恵、つまり“身体知”の一端ともなっていたと思われます。

<中略>

脳で増幅される欲望は際限がありません。頭だけで満足していると、仕事面であれ生活面であれ、ときには我を失い、周囲をかえりみない行動をとることになります。そんな危機的状況に陥ったとき、我に返り平静をとりもどすきっかけとなっていたのが、古来から言われている「丹田に気持ちを下ろす」ということだったのでしょう。
実際、小腸にエネルギーを送り、脳と腸のバランスをとると、驚くほど冷静に物事をながめ、対処できるようになります。

合気道、呼吸法、身体知、右脳開発、アウトドア・・・いろんなものが、僕の中で融合しようとしている。
by hotshark | 2004-11-03 06:59 | 武道について
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