薬物依存について

a0002763_10334726.jpgここしばらく、芸能人の覚醒剤使用がテレビや新聞を賑わせています。
こうやって表沙汰になるのは、氷山のほんのわずかな一角であることは、どなたも想像されていることでしょう。

とはいうものの、覚醒剤なんて自分には関係ない。
自分は健康第一であり、そんなものには決して手を出さない。

ほとんどの方がそうお考えのことでしょう。
覚醒剤の常用は、身体と心をボロボロにします。
幻覚症状が現れ、他人を巻き込む重大な罪を犯すことも多々あります。
そんなことは、自分には縁のないことだとお考えでしょう。

でも実は多くの方が、覚醒剤の常用に似たことを知らず知らずのうちにやってしまっているのです。
これは、たいへん恐ろしいことであり、根が深い問題だと私は考えています。


ところで、みなさんは薬を飲まれますか?

風邪をひいた・・・頭が痛い・・・体調がすぐれない・・・
そんなときに、すぐに薬を飲んで何とかそれらから逃れようとしていませんか?



とても大事な商談があり、どうしても熱を下げなければならない。
明日提出しなければならない報告書があるが、この頭痛を抑えなければ、作業がはかどらない。
仕事で疲れているが、家族のために今日は頑張って車を運転しなければならない。


最初は、そのような非常事態を打破するために、「今だけ」と考えて、やむを得ず薬をむのだと思います。
最近の薬は優秀ですから、優れた効果を発揮し、ほとんどの場合、それらの症状は楽になります。
そうなると、次にまたそのような状態に陥ると、前回と同じように薬を飲みます。
それを繰り返すことにより、薬の常用が習慣になります。
多くの場合、服用を繰り返すと効果が薄くなってきますので、より強い薬を求めるようになる場合もあります。

また、お医者さまの指示により、薬を飲み続けている方も多いと思います。
最近は、特に自覚する不調はなくとも、勤務先などで健康診断を受け、異常値が発見される場合があります。
数年前と比較すると、基準値が大幅に引き下げられており、異常と判断される場合が増えているようです。
そしてお医者さまへ行くと、生活習慣病に直結すると言われている高血圧、あるいは高脂血症と診断され、薬を処方され、それを飲み続ける羽目になる方も多いようです。

しかし、薬は症状を抑える、あるいは軽くするものであり、症状そのものを根治するものではありません。

症状を根治させるためには、生活や食事を見直す等、症状の原因を絶たなければなりません。
そして、症状を治癒させるのは、身体のもつ自然治癒力です。
その発揮を助けるために、ごく短期に限って、対症療法として使用すべきものが薬なのです。

すべての薬は体にとっては異物であり、必ず副作用があります。
誤解を恐れずに言うと、すべての薬は毒であり、"毒をもって毒を制す"という仕組みが根底にあることを理解すべきです。
ゆえに必ず副作用があるリスクを考慮に入れ、それでもメリットがあると判断した場合のみに使用すべきです。
そしてリスクとメリットの両方を鑑み、投与してよいかどうかの的確な判断をするのが、お医者さまの重要な役割だと私は考えています。

ところが、多くの方のお話をうかがっていると、何年にもわたって数種類の薬を飲み続けている方が多いことに驚かされます。
お年寄りの中には、お医者さまから「この薬はずっと続けた方がいい」と言われている方もいます。
また薬には副作用があるからと、内臓を守る薬、副作用を抑える薬と、薬が増え続け、多くの薬を服用されている方も少なからずおられます。

話は変わりますが、西洋医学の本場アメリカに、「ドクターズルール」という医師の心得集があります。
その中には、薬に関して次のような記述があります。

可能ならすべての薬を中止せよ。それが不可能ならば、できるだけ多くの薬を中止せよ。
投与薬の数が増えれば、副作用の起こる可能性は指数関数的に高くなる。
4種類以上の薬を飲んでいる患者についての比較対照試験はこれまでに行われたことはなく、3種類の薬を飲んでいる患者についての試験もほんのわずかしか行われていない。4種類以上の薬を飲んでいる患者は医学知識を超えた領域にいるのである。
西洋医学の本場であるアメリカの医師の心得集に、このようなことが書いてあるのです。
いかに複数の薬を飲むことが危険なことであるかが、よくご理解いただけると思います。
ちなみに、日本の著名なお医者さまが書かれた著書数冊にも、同じようなことが書いてありました。

覚醒剤や麻薬と、薬を一緒にしてはいけないかも知れません。
しかし、次のように考えた場合、「依存する」という点で、二者は似ているように思います。

気持ちの高揚感や爽快感を得るため、あるいはファッション感覚で覚醒剤や麻薬に手を出す。
症状の鎮静や軽減、健康増進のため、あるいは健康ブームにのって薬を服用する。


いずれも、それが長期にわたると、身体に深刻な打撃を与えます。
前者は少なからず悪いことだと知ってやっていることだろうし、見つかれば罰せられます。
しかし後者は、健康のため、身体のためと固く信じて、堂々とやっていることです。
見つかって罰せられることもありませんから、延々と続けます。
それが、本当に恐ろしいことだと私は思うのです。

薬は、人類の偉大なる英知の結晶です。
我々にとってなくてはならない素晴らしいもの、ありがたいものです。
私自身、薬に救われたことが何度もあります。
プラシーボ効果といって、治ると信じて飲めば効果がある場合もあります。

しかし、薬は必ず身体に影響を与え、使い方を誤るとかえって健康を損ねる可能性があるのは事実です。
複数種類の薬を同時に服用することは、医師でさえ予測できないほど、たいへん大きな危険を伴うものなのです。
そのことを多くの方に認識していただきたいと思います。


人の健康を守るべきお医者さまには、ぜひ薬の正しい使い方をご指導いただきたいと思います。
そして、一人でも多くの方に、薬の正しい使い方を守っていただきたい。
生きている以上、人間の身体には健康になる素晴らしい力が備わっていることをご理解いただきたい。
その自分の身体の力を信じ、それを育むような生活習慣を身に付けていただきたい。

私は医師でも薬の専門家でもありませんが、だからこそ伝えられることもあると思います。
これからも、本当の健康とは何かをいろんな観点から追究していきたいと考えています。


人気ブログランキングへ  最後までお読みいただき、たいへんありがとうございました。左のボタンをクリックしていただけると幸いです。
[PR]
by hotshark | 2009-08-10 09:42 | 整体師日記
<< 合気道は和の武道 第二回 実践技術コース、終了しました >>