自然体で立つ、座る

a0002763_16473373.jpg武道の種類や流派によって異なりますが、基本的に武道には構えはありません。
いわば、自然体が唯一の"構え"となります。

自然体とは、どこかに力が入ったり、偏ったりしていない身体の状態です。

筋肉の出力を最小限に抑えた立ち方なり座り方であり、身体がとても楽な状態です。
かつ、非常に強い状態でもあり、次にいかようにも動ける状態でもあります。

武道稽古の際に、この立ち方や座り方の練習をすることがあります。
これができるようになると、肩こりや腰痛などの身体の不調が起こりにくくなります。
また、心の安定も得られやすくなり、少々のことに動じにくくなります。

少しだけ、そのやり方をご紹介いたしましょう。



二人一組でペアになって、練習します。
まず力を抜いて、かつ姿勢を正して立つ、あるいは正座をします。
練習相手に、前からゆっくりと、胸や肩のあたりを押してもらいます。
(右上の写真を参考にしてください)
それで後ろによろめいたり、転んだりする場合は、自然体ができていないということです。

慣れないうちは、押された箇所が気になるため、そこに力が入ります。
すると、そこに相手の力を受け止める支点ができてしまうため、相手の力がもろに伝わります。
なので、簡単によろめいたり、転んだりしてしまうのです。

コツとしては、姿勢を正し、かつ全身の力を抜くことです。
まっすぐ前を見て、ゆっくり呼吸をします。
そして、相手の存在を無視する、つまり意識しないことです。

ほとんどの方は、"力を抜くと弱くなる"と考えます。
その思い込みを捨てることがなかなかできませんので、身体に力が入ってしまいます。
すると前述のとおり、力を受け止める支点ができ、かえって弱くなってしまいます。
実際にやってみると、よくわかると思います。

ところが力を抜くと、相手はよりどころがなくなるので、力を加えることができなくなります。
その状態で、相手の力をそのまま返したり、あるいは力の方向を少し変えてやると、それがそのまま“投げ”になります。
ちなみに実際の武道技では「受即攻撃」といい、受けと攻撃を同時に行います。
もっといえば、相手が攻撃をした時点でこちらの攻撃が完了している、そんなイメージです。

それはともかくとして、自然体・・・これは日常生活においても、とても大切な構えであると私は思います。

誰かに批判をされたり、嫌なことを言われたりすることは、日常よくあることです。
しかし、それにこだわっていては、そこで相手とぶつかってしまい、よけいに苦しくなります。

どんなときも、自分は自分であると、力を抜いて自然体でどっしり構えていれば、少々のことではびくともしません。
相手は力の入れどころを見失い、そのうちに何も言わなくなります。

「合気即生活」。

これは、合気道開祖である植芝盛平翁先生のお言葉です。
日常生活すべてが合気道稽古の一環であり、また合気道稽古の成果が日常生活に生きるということです。
今回ご紹介した立ち方や座り方など、小さなことから、はじめてみませんか。


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by hotshark | 2009-07-01 16:47 | 整体師日記
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