『
達者でポックリ。』
・著者:帯津良一
・2008年10月28日 第1刷発行
・発行所:東洋経済新聞社
著者である帯津先生は、長年ホリスティック医学を追及されてきたお医者様である。
ホリスティック医学とは、人間を「身体」「心」「気」「霊性」などの有機的統合体としてとらえ、さまざまなアプローチにて治療にあたる統合医学である。
死ぬ直前まで元気でいたい。
呆けて家族の世話になったり、病気で寝たきりには、できるだけなりたくない。
そう希望する人は多いのではないだろうか。
当著書は、そのためのやさしい指南書ともいえる。
帯津先生は、それにあたり、まず「死に時」や「死後の世界」を考えろとおっしゃる。
人間、ただの一人の例外もなく、必ず死ぬ。
つまり、生まれた時から、確実に死に向かって時間を過ごす。
この事実をよく噛みしめ、では自分はいかに死ぬかをよくよく考えることが、養生の第一歩だとおっしゃる。
そして、“攻め”の養生を説かれている。
私は医師ではなく整体師であるが、帯津先生の考え方には非常に共感できる。
整体といえども、身体の調整だけでは痛みや不調を取り除くことができないことを、嫌というほど経験してきた。
だから、どうしてもホリスティックなアプローチが必要になる。
施術家として、たいへん参考になる一冊であった。