「保険は使えますか?」

私が受けるもっとも多い質問のひとつです。

私が経営する心身楽々堂は「整体院」であり、施術は民間療法なので、保険は取り扱っていません。
それに、そもそも疲労や生活習慣が原因の肩凝りや腰痛、あるいは慢性痛には、保険は適用できません。
そのことをご存じでない方が、とても多いようです。

さて、町でよく見かける「整骨院」や「接骨院」。
そこの看板には、必ずといっていいほど「各種保険取扱い」と書かれています。
そして、適応症状には「肩こり」や「腰痛」なども書かれています。
なので、一般の利用者は「整骨院(接骨院)へ行けは、保険を使って肩凝りや腰痛の治療をしてくれる」と誤解をしてしまうのでしょう。

事実、お年寄りや主婦の行列ができている整骨院(接骨院)も多く、そこではほぼ間違いなく保険を使って肩凝りや腰痛、あるいは慢性痛の治療をしています。
ただ前述の通り、それは保険の誤った使い方をしているのです。

私が以前勤務していた会社の健康保険組合では「整骨院・接骨院等の施術料の点検を行っています」という通達をし、保険適用について下記のように記載していました。


(1)健康保険でかかれるのは、以下の場合のみです。
 イ.打撲、捻挫、挫傷(肉離れ)
 ロ.骨折、不全骨折、脱臼 ※ただし、事前に医師の同意が必要

(2)健康保険でかかれないものには次のようなものがあります。
 イ.疲労や老化現象による単なる肩凝り、腰痛、筋肉痛などでマッサージ代わりのもの
 ロ.椎間板ヘルニア
 ハ.症状の改善がみられないまま長期にわたるもの、習慣的にかかっているもの
 ニ.神経性による筋肉の痛み(リウマチ、関節炎)
 ホ.治癒後の疼痛(骨折、捻挫が原因でも)
 ヘ.脳疾患後遺症等の慢性病

つまり、整骨院(接骨院)で保険扱いで治療できる疾患は「急性の外傷(怪我)」に限られるのです。

ところが「亜急性(急性に順ずる)疾患」も認められているため、整骨院(接骨院)の先生は、肩凝りや慢性の腰痛などを「反復継続的外力による亜急性損傷」と主張します。
つまり、肩凝りも怪我だということにして、保険を使って治療をしているのです。
利用者の費用負担が少なく済めばそれでいいじゃないか、ということなのでしょう。

そして利用者も、安価で済む方が助かるという認識なのでしょう。
しかし、本当にそれでいいのでしょうか?



いま、医療保険制度は崩壊寸前と言われています。
にもかかわらず、大切な保険料が不正に近い手口で搾取されているのです。
そのような保険料の無駄使いが保険料の値上げや自己負担割合の増加につながり、やがて自分の首を絞めるということに、利用者はどうして気付かないのでしょうか?

そのことを知った上で、肩凝りや腰痛を保険を使って治療することは、ゴミのポイ捨てと同じような、目先のことしか考えない安易で無責任で自分勝手な行為であると、私は感じます。

そして、不正に近い手口で保険料を搾取する整骨院の先生は、人の健康に寄与する職業人として、その行為を恥ずかしいとは思わないでしょうか。
柔道整復という日本伝統の素晴らしい技術を身につけ、国家資格を取得していながら、「保険のきくマッサージ屋」のような立場に甘んじて満足でしょうか。
ご自身の職業や技術に、自信や誇りや使命感をお持ちではないのでしょうか。

では、ここで百歩譲って、肩凝りや腰痛を“怪我”のひとつとして見なし、整骨院(接骨院)での保険治療を適切なものとしましょう。

もし、整骨院の治療で症状が改善され、健康な体になれたなら、それはそれで良いと思います。

しかし、その症状は本当に改善されていますか?
その時だけ楽になるだけで、しばらくたてばまた元に戻っていませんか?
そして、改善の見込みもないまま、支払う金額が少ないからと、長期にわたって整骨院(接骨院)通いを続けてはいませんか?

私は、ここに大きな問題を感じます。

一般的な肩凝りや腰痛は、伝染病や怪我ではありません。
生活習慣が原因で生じた症状です。
つまり、痛みや不調の原因は、すべて自分に責任があるのです。
いくら効果的な施術をしたところで、日常生活が元のままでは、また症状が出るのは当たり前です。
それを理解しないことには、いつまでたっても改善はできません。

とおりいっぺんに、電気をあてたりマッサージをするだけなら、その場しのぎに過ぎません。
利用者に「治すのはあなた自身である」という理解を促したり、生活習慣の改善指導を行わない整骨院(接骨院)へは、いくら通っても症状は改善されません。
中には、3か月以上、長いと1年以上にわたって整骨院(接骨院)に通い続けている方もおられるようですが、これは保険料の無駄使いと言わざるを得ません。

なお、すべての整骨院(接骨院)が上記のような不正に近い保険料搾取を行っているわけではないと思います。
中には、保険治療と実費治療を明確に分け、症状改善に向けて真摯に取り組んでおられるところもあると思います。

ちなみに、最近楠葉に引っ越してきた私の友人がひどい肩凝りで、この町にある整骨院(接骨院)20軒ほどに電話をかけ、「慢性的な肩凝りなんですが、保険は使えますか?」と質問をしたそうです。
返ってきた答えは「本来は使えませんが、使えるようにします」「同意をいただければ使えます」「原因を外傷性の怪我にすることで使えます」というものばかりだったそうです。
中には「国民健康保険はチェックが甘いので、使えます」とおっしゃった先生もおられたそうです。
とても残念に思いました。

私の整体院の施術料は、1回5,000円です。
決して安くはありません。
しかし、それだけに来てくださる方は真剣です。
この痛みを取りたい、肩凝りや腰痛のない体になりたい、自分で治癒できる体になりたい、いつまでも健康でいたい・・・本当にそう願っておられる方ばかりです。
病院で精密検査を受けたがどこにも異常がないと言われた、お医者さんに年だからあきらめろと言われた、そんな方もたくさんいます。
私は改善に向けて、その方々を全力でお手伝いします。
必ずその方々の力になれるよう、常に自分を練磨し続けています。

さて、肩凝りや腰痛に限らず、自分の健康は自分で守る、お医者様や薬にはなるべく頼らない、そういう生き方が大切だと思います。
年間30兆円という膨大な医療費を少なくするために、個人でできることはたくさんあります。
最近「ガンは治る ガンは治せる」という本を読みました。
その内容に驚愕するとともに、私たち一人一人がもっと賢くならなければならないと、つくづく思いました。
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by hotshark | 2009-03-27 10:40 | 整体師日記
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