本日の稽古日記 10月30日

本日は、昇級昇段審査が実施された。

今回、僕は三段の昇段審査を受け、先生から昇段を認めていただけることになった。
三段の壁は非常に高く厚いと思っていたので、非常に嬉しい。
これまでご指導いただいた先生、諸先輩、一緒に稽古をしてくださった道場仲間、稽古ができる環境を整えて下さっている先生の奥様、そして僕のわがままを認めてくれている自分の家族、応援してくれている友人たちに対して、この場を借りて心からの御礼を申し上げたい。

本当にありがとうございました。

審査終了後に開催された懇親会にて、先生から「自分自身の技のより一層の練磨・向上は当然のこととして、今後は指導者的立場で後進の育成や道場の運営に主体的に関わるように」とのお言葉をいただいた。
先生のお言葉にますます身も心も引き締まる思いであり、新たな気持ちで合気道に取り組もうと決心をした次第である。



さて、今回の審査を受けることが決まってから、基礎体力作りのためにできるだけ歩いたり、昇降には階段を使うようにしたり、朝晩の筋力トレーニングを日課にしたりした。
また、時間のあるときに武道場を借りて個人稽古をしたり、近くの公園で木剣の素振りや杖の稽古をするようにした。

今回の審査では、毎週の稽古や上記の個人的取り組みの成果を素直にありのままに出し、それを先生に評価していただきたいと思った。
また、審査を受ける中で、自分に何が足りないか、今後何をすべきかを冷静に見極めたいと思った。
だから、今回の審査を受けるポイントはひとつであった。
いかにリラックスして平常心で審査に臨み、ありのままの自分を素直に出せるか。
これだけが僕の審査課題であった。
だから、今回は審査日が近づいても、あせったり緊張したりすることはなかった。
できることはやっている、あとは自分の力を素直に出すだけだ、そう心に決めていたからである。

さて、審査本番直前。
これは自分でも本当に意外であったが、まったく平常心でいられた。
あがることも緊張することもなく、落ち着いて審査に臨んだ。

では、肝心の審査はどうであったか。
基本技、応用技、武器取り、多人数取りの途中まではそれほど息もあがらず、気を出して技ができたのだが、多人数取りの途中から乱れ出した。
スタミナが切れてくると、気も弱くなってくるのである。
どうしても引き気味、押し込まれ気味になり、ついには受けに捕まってしまうという醜態をさらした。
苦し紛れに受けの方を押し倒したり、突き飛ばしたりもした。
本当に恥ずかしい限りである。

さて、先生からいただいたご指摘も含め、次のようなことが今後の主な課題であると考えている。

○全方位に気を配ること
今回の多人数取りで失敗した最大の原因は、ほとんど前しか見れなかったことである。
常に360度全方位に気を配り、いつ、どの方向から攻撃を仕掛けられても、さばけなければならない。
上段者の演武などを見ていると、背中に目がついているのではないかと思われることがあるが、合気道に限らず武道の修練を重ねると目で見えない位置にいるの他者の気を感じることができるようになるようである。
もちろん、その境地に至る道のりは長いが、求めなければ気付きは得られない。

○さばきの練磨
上記と並んで、今回の多人数取りでボロが出たのが、さばきのまずさである。
次々とかかってこられるとつい相手と衝突し、力でなんとかしようとしてしまう。
基本ができていないのだと思う。
今後はひとつひとつの技の稽古の中で、気の法線を読み、いかにさばくかを意識して取り組みたいと思う。

○基礎体力作り
たった数分の多人数取りを持ちこたえられない体力が情けなかった。
怠惰な日常生活が、そのまま出てしまった。
現在実行している階段上り下りや、筋力トレーニングを継続することはもちろん、必要に応じて他の取り組みを検討したいと考えている。

○道場のよりよい運営
枚方合気道同好会も参加人数が増えてきた。
いろんな方に稽古に参加をしていただきたいし、合気道に求めるもの、稽古に参加する目的はそれぞれ違っていいと思う。
ただし、あくまでも枚方合気道同好会は合気道の稽古をする集まりである。
また合気道にもいろいろあるが、我々はあくまでも我々の先生が目指しておられる方針に従うべきである。
先生は合気道のもつ精神性を非常に重要視されており、合気道を「天地自然との合体をめざす精神武道」と定義されている。
また、技がうまくなることよりも人間性の練磨を重要視されており、争いと必要としない強くしなやかな心の養成を目指しておられる。
そこから大きくはずれる技や稽古のやり方は断じて認めるべきではないし、まったく異なる武道や武器を道場に持ち込むなどは言語道断であると思う。
仲良く和気あいあいと稽古をすべきであるが、道場へ私情を持ち込んだり、争いごとを起こすことなどは合気道を志す者として恥ずべき行為であり、決してやってはならないだろう。
参加人数が多くなると、衝突や摩擦や誤解も生じてくる。
このあたりのことは先生も心配をされており、今後は先生や諸先輩とよく相談しながら、みんなが心から気持ちよく、楽しく合気道の稽古ができる道場運営を行いたいと考えている。
by hotshark | 2005-11-04 03:32 | 合気道稽古日記
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