本日の稽古日記 4月23日

本日は、昇級審査が実施された。
僕は、先生から4名の方の審査を任された。
4級の方が3名、3級の方が1名。



審査にあたっては、心身統一、さばき、流れ、スピード(技)の4つの軸で採点をする。
みなさんの技を拝見し、それぞれの点数とコメントを用紙に記入し、先生に提出し、先生が最終的な合否を判断される。
僕が拝見した限りは、みなさん驚くほど上手であった。
僕がその級の審査を受けた時と比較して、技が丁寧だし、ちゃんとポイントを押さえられている。
そして何よりも、合気道に取り組む真摯な姿勢が伝わってくる。

結果は、みなさん合格であった。
本当によかった。

実は、先生は、合格しない人は最初から審査を受けさせない。
もちろん、審査を受ければ必ず合格するわけではない。
先生は日常の稽古において、各人の稽古ぶりや技の上達を非常によく観察されている。
その上で、審査を受けてよいかどうかを、まず判断される。

審査は、心理的に大きなプレッシャーがかかる。
課せられた技を、すべて忘れずにできるだろうか?
技を間違えないだろうか?
最後まで体力がもつだろうか?
そして、30名ほどの道場生の視線にさらされる緊張・・・
それをどうくぐり抜けるか、それが最終的な合否判断のポイントとなる。

ところで、審査をしていると、自分に何が足りないか、自分の欠点が何であるかがよく見えてくる。
ひとつは、スピード。
スピードとは決して急いで技をするという意味ではなく、技のキレのようなもの。
合理的に、最短で技を極める。
今日審査を受けられたみなさんもそれが足りなかったし、僕もそれが今いちばんの課題だ。
たいへんよい勉強になった。

審査終了後は、近所の焼肉レストランで親睦会を開催。
僕は先生の隣に座らせていただき、いろんなお話をうかがった。

先生が、今日、特に強調されていたこと。
それは「姿勢の大切さ」である。
物理的な姿勢というより、精神的姿勢。
小手先の技の巧拙ではなく、いかに合気道を楽しみ、真摯に稽古に取り組み、継続させるか。
先生は、そういう姿勢をたいへん重要視されているとのことであった。
その観点からみても、本日審査を受けられた方々は、充分な合格点を差し上げられる。

継続は、本当に大切である。
技は教えられてできるものではない。
自分の“気付き”があって、初めて自分のものになる。
同じことを何回も何回も繰り返して、やっと何かが見えてくる。
気付きを得るためには、継続して稽古をするしかない。
先生はそのようにおっしゃっていたと思うが、まったく同感である。

これは、合気道に限ったことではない。
日常の生活や、勉強、そして仕事もまったく同じである。
先生はいつも「合気道を日常生活に役立てて欲しい」とおっしゃっているが、ひとつには上記のような意味があると勝手に解釈をしている。
やっぱり合気道は、武道であると同時に、よりよく生きるための教えである。
改めてその思いを強くした。

先生と出会えたこと、そして先生のもとで合気道を続けられるありがたさを改めて実感した、そんな一日であった。
by hotshark | 2005-04-26 06:22 | 合気道稽古日記
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