宇宙の根っこにつながる瞑想法

宇宙の根っこにつながる瞑想法_a0002763_9325662.jpg『宇宙の根っこにつながる瞑想法』
・著者:天外伺朗
・2005年3月3日 第1刷発行
・発行所:飛鳥新社

著者の天外伺朗さんは、ソニーに勤務され、フィリップスとのCDの共同開発に携わられたり、ワークステーション「NEWS」やエンターテイメント・ロボット「AIBO」の開発責任者をつとめられた方である。
そういう科学技術の最先端を追求されていた方が、瞑想に興味をもち、みずから実践され、このような著書を出されているのが、とても興味深い。
天外さんは、この著書の前書きで、瞑想の効用を次のように書かれている。



 なぜ私が瞑想をお勧めするのか。それは私自身の経験にもとづいています。
 かつての私は、「CD」や「ワークステーションNEWS」などを開発し、仕事の上では数々の実績を上げ、業界でもよく知られた存在でした。つまり、猛烈企業戦士として、キリキリと身を削りながら、歯を食いしばって頑張ってきたわけですが、いくら実績を上げても、一向に満足感はなく、常に何かに追い立てられているような不安を感じていました。
 ところが、瞑想を始めてしばらくすると、それまでに持っていた価値観がガラリと変わりました。猛烈企業戦士であることに、さしたる意義を見いだせなくなってしまったのです。

 <中略>

 自分自身は、必死に何かをやるという態度はなくなって、いつもボーッとしているのですが、身の回りに起こることすべてが、目に見えない運命の大きな流れに乗っているかのように、うまく回りだしてきたような気がします。
 実は、これが瞑想の効用なのです。目標に向かって必死に努力する人生から、風の吹くままにゆらゆらと漂うような人生へ変容することができます。そのとき一番大切な「心の平安が培われるわけです。
僕は自分のことを「猛烈企業戦士」とは思わないが、既成の社会の枠組みに組み込まれ、いつも何かに追い立てられながら、毎日を送っている。
どこかおかしいと思いながらも、周囲の様子をみて、そこからはみ出ないように生きている。
そして、自分の子供にも同じ道を歩ませようとしている。
そのことが、ここ数年で、非常に息苦しくなってきた。

答えはまだ見えない。
だが、最近、自分が本当に求めているものが、なんとなくわかってきたような気がする。
不思議な力が僕に作用し、次々と必要な出会いや現象を引き起こしてくれる感覚がある。
この本も、偶然書店で手に取った。
それまでは、天外さんの名前すら知らなかったのだから・・・

僕は、合気道の稽古の中で呼吸法を学び、その延長線上に瞑想があった。
これからも瞑想を続け、本来の自分に素直でありたいと思う。
by hotshark | 2005-03-19 09:34 | 本について
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